タンクを塗ってみよう!



人と同じ物はイヤな私は、かねてからタンクの色を塗り替えたいと思っていたのだが、
なにげに見つけたお店のホームページを切っ掛けに、実行に移すこととなりました。
そのお店は「塗り屋」といい、パソコンのケースや携帯電話などの塗装をやっている所です。
そこで売っていたのが、「メタリーパープル」という名前の缶スプレーでした。どんな色かというと
某総合電気メーカーS●NY社のVAI●にそっくりそのままな色、といえば分かるでしょうか。

バイオ色スプレーカップブラシ

左側、これがVAI●色スプレーです。¥2700也。2液式、アクリルウレタン樹脂スプレーなるしろもの。
主剤(色)と硬化剤が別れて入っており、使用開始前に混ぜて使う。と言ってもただ単に逆さにして打ち付けるだけ。
一度混ぜると、有効時間は1日限りです。それだけ硬化が早いので、できるだけ短時間で作業します。
こいつの特徴は乾燥が速く、塗膜が完全に硬化した後はシンナーにも溶けず、強くて艶のある美しい仕上がりに
なるというものです(そう書いてあった)。多少扱いが面倒ですが、確かにその仕上がりには満足できます。
使う前、硬化剤を混ぜた後、および使用中でもよく缶を振ることが大事です。また、すぐにノズルが詰るので、
シンナーを用意しておき拭き取るということも必要です。(脱脂にも使えるのでラッカーシンナーは必需品です。)

右側、カップブラシ。¥700也。

まずは、元の塗装を剥がします。普通は「剥離剤」を使うのがセオリーなのですが
鉄工所の友人に、「カップブラシで削れば早いぞ」と聞き、そいつでやってみました。
するとアラ簡単。面白いように塗装が取れます。地のタンクには影響が出ないので(そう聞いた)
道具(グラインダー)があるなら、こういうのも有りです。表面のサビも取れます。

100%80%10%end

’96赤タンクの上に塗っていた「御影石色」もろとも、削り取る。仕上げは軽目にディスクペーパーをあてました。(やりすぎ注意!)

きれいに塗装を落したら、サビ止め(サーフェイサー)を塗ります。
その前にシンナーで脱脂をしてから。ここまでの作業は時間を空けず、
すぐにやりましょう。半日あればサビが浮いてきてしまいます。
数時間〜1日して乾いたら、耐水ペーパーでツルツルにします。

赤茶色タンク箱入りタンク

普通、サーフェイサーは「グレー色」です。、コレは鉄工所で使ってるさび止めを塗らせてもらいました。タダで。
霧が飛び散らないよう、大きいダンボール箱で「室」を作りました。ちなみに洗濯機の箱です。

さあ、いよいよスプレーを吹きます。作業をするときは換気を良くし、溶剤を吸わないよう注意。
室内でやるわけにもいかないので、周りに迷惑が掛からないよう場所も選びましょう。
出来れば、上から吊るすのがベストなのですが、まずそんなことは無理ですな。

プシュ〜〜〜〜こ〜んな感じで吹きます。

吹き始めは「ダマ」が出るので、直接本体に吹いてはいけません。
まずは「あさって」の方向へ吹き、タンクを通過するようにします。折り返すときも「ふち」では
折り返さず、やっぱりあさってな位置でおこないます。塗料がもったいないと思いますが、
ココでケチっては、いけません。後で泣くのは自分です。

一度では,マダマダ一度塗りでこんなもんです。

適度に吹いたらチョット休憩。10分ほど乾かします。決して一度に全部吹こうとしては
いけません。デロ〜ンと「ダレ」てしまいます。待ってる間も缶をよく振りましょう。
途中ノズルの口が詰りますが、そのときは中断しシンナーで拭き取ります。皿に張って
ジャブジャブ濯げば、なお良いです。後はソレの繰り返し。私が1本塗るのに40分くらいでした。
一度始めたら、2本目まで同一工程内で行わなくてはいけません。化学反応で硬化するため、
中途半端にインターバルを取ってしまうと、「チヂレ(シワ)」という現象が起きてしまいます。

いきなり吹き終わりハイ、吹き終わり。

2本目を吹き終われば、いい具合な発色も得られ、完成イメージもわいてきます。

そしてココからが重要です。それは乾燥です。この工程をおろそかにすると、
仕上がりに差が出ます。そうは言っても、ただ置いておけばイイだけなのですけど。
埃や砂がなく風通しの良い、陽のあたる場所ってのがベストです。

ざっと2週間くらい乾かせば大丈夫でしょう。
ただこの時点で、表面にザラツキ&粉っぽさがあります。これは「ミスト」と呼ばれるもので
缶スプレーの場合ある程度はしょうがないことなんだそうです。で、そいつは乾燥後、
1500番程度の耐水ペーパーで軽〜く水砥ぎします。本当に軽く。でないと色が落ちます。

ドライヤーでガ〜〜〜簡易焼き付けです。

それが終わったら「焼き」を入れます。
別に、「てめー生意気なんだよ!」とボコボコにする事でないことは、説明するまでもないか。
コレも特に難しい事じゃないです。ドライヤーを使って熱風をあてればOK。
大体、手で触って「アチッ!」っと感じるくらいの温度です。

焼き付けが終われば、とりあえず完成です。でもやっぱりこのままでは寂しいので、
デカールを貼って、その上から仕上げにクリヤーを吹き付けます。
’95仕様のデカールがデザイン的にイイ感じだったので、買ってきました。左右セット¥3100也

ドライヤーでボボボ〜〜 ・ ・ ・フィクションです(^^;;

シワや空気が入らないよう丁寧にデカールを貼り終えたら、クリヤーを吹き乾燥させます。
2週間経ったら、再び軽い目にペーパーで磨き、焼き付けます。

ツルピカ〜〜ン艶が出て、ピッカピカ!

はい、出来上がり。簡単でしょ。ん?本当に簡単だと思います?????

栃木県芳賀町大字下高根沢4627東京都港区南青山2−1−1
左側、栃木プルービングセンター
右側、青山本社

inserted by FC2 system