あなたのバイクは無事ですか?


この写真はあくまでヤラセです


バイク盗難の備え

実例1)
 8月7日、愛知県豊明市のSさん宅から、バイクが盗まれた。
 盗まれたのはカワサキKLX250
 保管状態は、路上駐車であった。

実例2)
 某月某日、愛知県名古屋市のTさん宅から、バイクが盗まれた。
 盗まれたのはホンダXL−Degree

実例3)
 日時不明、愛知県名古屋市のKさん宅にて、バイクのキーボックスを壊す事件があった。
 車両はスクーター


 これらはほんの一握りのことである。たまたま私の周囲で起こった出来事であった。
 Sさんの件は、出先で電話を受けた。そのころ我が家には2台のバイクが置いてあり、1週間近く留守にしている現状が不安になったのは事実です。
 留守であるということは、新聞受けを見ればわかってしまいます。その点、現在我が家で購読している新聞配達店はその点気配りが行き届いており、2日以上空ける時は回収して新しいものだけを置いてくれます。

この状態が安全とは思えない

 バイクを自転車置き場に置くことはごく当たり前になりますが、賃貸住宅など住人の入れ替わりの多いところでは、放置車両が多発します。上の写真に写っているなかで、現役で稼働しているバイク/自転車はわずか4台しかありません。
 そういった放置バイクは、回収業者の近づくポイントでもあります。

カバーがかかれば車種は限定しにくい

 では、盗難に対する備え、というものがあるのでしょうか?

 一般的に、4気筒のネイキッドタイプがもっとも狙われやすいと言われています。これは、集団行為関係に好まれるからですが、最近ではオフロード車の盗難が相次いでいます。
 実はこちらの方が深刻なものであるようです。ネイキッド車は改造されて使われる訳で、それはすなわちわりあい近い所に存在している可能性が高い。警察による検挙押収の例も少なからずあり、また捨てられていたりということも間々あります。この手の盗難では、元通りの形で帰ってくることはありえないにしても、発見されたという報告がかなりありますから、希望は持てるでしょう。
 その点、オフロード車はそういった用途はまずないでしょう。それ故に一旦盗難に遭うと、それはまず戻ってくる可能性が無いという事態を招くのです。

 主にそれらのオフロードバイクは、海外へ輸出されてしまうことになると言われています。
 中東などでは大型のモデルが人気で、耐久ラリーなどで実績のある日本製のものは高価取引の対象になるようです。最も多くの例が報告されたのは、WR400Fでしょうか。

 そして、信頼性の高い250ccクラスのオフロード車も最近では狙われています。冒頭であげた2例はともに250ccのオフロード車。しかも、海外で一般的なXL系、DR系ではなく、少数派とも言える車両です。


 盗難から少しでも守るために、よく言われていることがあります。
 車種をわかりにくくすること、少しでも手間がかかるようにすること、などです。

 バイク販売大手のレッドバロンが推奨している「B10システム」は、盗難保険とともに、こうした「手間をかける」ことに主眼を置いたものと言えます。

ワイヤーロックでカバーごと柱に

 バイクカバーに、ロックを通す穴が付いています。ここにワイヤーロックを通して柱などに固定します。
 最近は「Uロック」とよばれる強固な金属製のロックが主流ですが、これは車輪の回転は止めることが出来ますが、台車などに乗せられてしまえばひとたまりもありません。外部に連結できる構造ではないのです。とくにスクーターなどによく使われています(最近では車両側にも収納スペースがある)が、そういった車両は1人でも持ち上がります。

他の車両と連結してしまう。

 手間がかかる様に、となると、こういう手段もあります。他の車両と連結してしまうことです。もちろん、それぞれの車両が外部に固定してあることが前提です。
 この場合、台数+1個のロックを破壊する必要がありますから、それだけでも時間がかかります。

 「盗品」と言う行為は、もちろん緊張感の中で行われているはずです。できるだけ短時間に、自然に持ち去れるものを優先的に狙われるものです。一目で面倒に映るものは、それだけでも対盗難効果があるものです。

 また、置き場にも工夫は出来ます。この例は、階段下の狭いスペースに、2台をぎっしりと停めたものです。またここは、地面が小砂利になっているので出し入れは不便ですが、それだけに台車やユニックと言った大技は使いにくいものです。自分が便利なようにしてしまうことは、誰にも便利である、ということが言えるのではないかと思います。

 もちろん、こんな条件でも盗難はあります。

 「どうやって運び出したんだ?」と思えるような盗難の例もあります。マンションの階段下の低い屋根、周りに多くのバイクが置かれている真ん中あたりに置いた、大きく重いバイク。それだけがきれいに持ち去られていた、などという・・・

ワイヤーロックはわりあい切断しにくい

 市販のロックは大きく分けて、ワイヤータイプ、チェーンタイプ、U字ロックなどがありますが、機械的に切断しにくいのはワイヤーロックです。
 「ワイヤーカッター」という切断工具で切ることはできるのですが、7mm以上ある多芯ワイヤーは、簡単には切れません。1本1本の線は弱いものですが、なかなか一発では切れないのです。
 このツールを使えば、チェーンはひとたまりもありません。U字ロックはさすがに切れませんが、前述のように外部接続が出来ません。多関節のものもありますが、あれなら切れる場合があります。


 結局のところ、「絶対に盗まれない」保証は無い。

 いかにして盗賊の気を殺ぐか、というところが防御の最善策かも知れません。

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