File06 携帯情報端末

 最近の携帯電話/PHS普及率は高く、一人で何台も使用していることもある。
 エリアもどんどん広くなり、林道でも携帯電話が通じる所も増えてきた。世の中便利になったもので、どこにいても連絡が通じるのである。

 この携帯電話、自動車などでは走行中にも使えないことはない(事故防止のため自粛をよびかけているが)が、こと単車となるとなかなか思うに任せない。安全な場所に止めてヘルメットを脱いで携帯電話を取り出して・・・それではかかってきた電話には対応しきれませんね。さらに圏外であっては着信しないし。
 そんなときにも電子メールならなんとかなる。メールサーバに送ったメッセージを各端末で落とすことで文字として読むわけだ。だから、送信側が送った時間に受信側が圏外であったとしても、連絡は付けられるということだ。

 そんな携帯情報端末をいろいろと考えてみました。

 大きく分けてみると、

1.携帯電話やPHSが元々持っているメール機能。
2.Windows98やWindowsCEによるノート/ハンドヘルドパソコン。
3.ザウルスやPalmOSなどの電子手帳。

 などが思い浮かぶ。

 ちょっと何点か見てみよう。


1.お手軽に携帯電話のメール機能(J−phone SkyWalker)


 各社の携帯電話/PHSにはメール機能を持った物が多く存在する。なかでもインターネットメールを送受信できる携帯電話の草分けがJ−PhoneのSkyWalkerで、100文字までの漢字かな文書が使える。
 インターネット側で改行を使ってしまうと読めなくなるので、1行(メーラーによって自動で行が変わるのは問題ないようだ)で書く必要がある。慣れた人はかなり入力も速く、グループ一括送信などもできるので重宝する。

 携帯電話そのものだけで使える、ということは「何かにつなぐ」ということがなく、小物の持ち運びや手間がいらないので、連絡用としてのメール使用が目的ならばこれで必要十分かつ最高の機動力を発揮してくれるだろう。
 ここで紹介しているのは、中島徹さんのものです。このようなメールに向きますね。


2.正当派WindowsCE端末+PHS


 携帯性を重視した上で、キーボード入力のできる端末としてはWindowsCEを採用したものが優れている。メールのほかブラウザも用意されており、インターネットへの対応は申し分ない。
 WindowsCEもVer2以降はカラー対応され、また端末も大きくなってきている。そのなかでCASSIOPEIA A51/55/60はモノクロ画面による長時間駆動とコンパクトな筐体の採用でキーボード付きとしての携帯性はもっとも高いと思われる。
 手書き入力に絞ったモデルや大型化したカラー機、CE−proと呼ばれるノートパソコン並みのものなど多様化してきたWindowsCEはまだ前途不明瞭なところがあるが、気軽に携帯できるキーボード付きのものは生産を続けて欲しいと思う。

 また、PHSは転送速度が速いのが最大の美点で、30kbps程度での接続が確保できる。最近の64kbpsのものはまだ使えるエリアが少ない。PHSは携帯電話の値下がりで需要が落ちており、今後のエリア増加も思うに任せないと思えるが、通話音声のクリアなこと、データ通信がとぎれにくいことなど優れた点が多い。
 如何せんエリアの狭さが問題で、郊外での使用はほとんど役に立たないというのが難点であると思う。

 ここで紹介しているのは、河村敬さんのものです。


3.Windows95/98搭載小型PC+携帯電話


 普段使っている環境がWindows95/98であるとき、出先でも同じ環境でやれれば楽だ。またメールだけではなく、旅先でホームページ更新、などといった用途が発生してもWindows95/98なら全く問題はない。
 なにしろ、世の中にあるほとんどの周辺機器・ソフトはWindows95/98をターゲットにしており、設定に苦しむことなど皆無といってもいい。

 Windows95/98の動くパソコンも小型化されたものが多くなってきたが、まだまだA5サイズ程度の物が多くバイクでの運搬にはちょっと大きい。もっとも用途にあっているのは東芝Libretteだろう。
 私・河村が使用しているのは、IBMのPC110。さすがにWindows95を想定されていない時代の物であるから速度はとても遅いが、A6サイズ(はがき大程度)の大きさとWindows95ならではの何でもできる汎用性が魅力で未だに放せない。ウエストバッグに携帯電話とともに詰め込んでおけるから、旅先で少し時間ができたときにメールを書いたりホームページを更新したりと、家庭内(あるいは職場)と同じソフトを使っての作業を行っている。


4.強者・ノートパソコン+携帯電話


 PC110やLibretteでWindows95/98が使えるとは言っても、またWindowsCEであっても、さすがに小さいキーボードでの長文入力は時間がかかる。キーボードを大きくしたCE機はあるが、筐体は当然大きくなる。
 どうせ大きくなるのなら、ノートパソコンを持ち運んでしまえ!という強者もいる。B5サイズ程度ならキーボード入力は楽で、最近の各社主力でもあるから性能はとても高い。

 通信は携帯電話を使う。PCカードでの接続が主流だが、インターフェース内蔵でケーブルを接続するだけの物やUSBでつなげるものも出てきた。このあたりはWindows98ならでは、といったところか。
 携帯電話はエリアが広い(林道でも使えることがある。公衆電話など皆無な所でも通じる。たとえば海上でも・・・)が通信速度が遅いというのが通説だが、新しいCdmaOneは年内には64kbpsに対応するという。いまのところ汎用のインターフェースでは駆動できないのでPCカードによることになり、そのあたりの拡張性が高いノートパソコンが有利である。

 ここで紹介しているのは、吉峯茂雄さんのものです。表示しているのはBACK to OFFroadですね。


5.番外編・電子手帳


 なにもコンピュータだけでなく、電子手帳でもメールの読み書きとホームページ閲覧は可能。シャープZAURUSなどが代表的です。
 手書き入力を使うので長文には向かないが、その携帯性の高さは魅力です。通信は携帯/PHSなどが使えます。
 これはIBMのWorkPad C3です。現時点で携帯電話接続のケーブルが入手できていませんので単体ではメール送受信ができませんが、本来はこれだけですべて行えます。

写真 : 中島 徹、吉峯茂雄、河村 敬   文・写真 : 河村 格


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