No side ?

 相変わらず仕事は混んでいた。

 今ここで時間を作っていいものか。
 時間が作れるのならゆっくりしろよ、との声も。

 ゆっくりすることが休むこととは限らない。

 ゆっくりしなければならない状態は「休養しろ」ではなく「安静にしろ」だそうな。これは医師の言葉として何かで見た。
 「休養」には「養う」という意味が含まれていて、要するに趣味の時間をとれ、などということだとか。

 そう、少し「休養」しようか。



 水辺にいた。

 ここは三方五湖。ここにいるのは、春の続き。
 つまり、continueしたわけだ。



 今日も縄文人が迎えてくれた。
 このエリアも十年以上ぶりになるんだろうか。近年は梅を買いに来るだけになっているが、結構このあたりは林道が多いのだよ。

 本筋は若狭幹線林道なのだけれど、ちょっと別の入り口から入るのが通例になっている。



 ・・・と思ったんだけどなあ。
 なんかイベントの旗があるんで、とりあえずパスる。なに、他にも入り口はあって(・・・春の二の舞か?・・・)



 「無断入山を禁ず」なのだけど、「ふくい里山トレイル」のコースでもある。
 そりゃ入っても良いんだろうって。



 策を開けて・・・鍵はない。
 けれども中に入ってから閉めるのには少々技がいる。やっぱり入ってはいけないんだろうか。「ふくい里山トレイル」ってのはどういうことか。



 そんなだから、あまり踏み跡もない様だ。だいたい軽トラの足跡はどこにでもあるものだけど、これだけ下草が生えているようではそれもない。



 この先は急な下りになるなあ。



 ・・・やっぱりやめるか・・・



 おっと若狭湾が望める。
 このあたりは三方五湖が見えたり若狭湾が見えたり。



 若狭幹線林道の本線へたどり着いた。
 最初からこっちを走った方が良い道なんだけれども、そもそも林道に良い道もあったもんじゃなく・・・そりゃまあ適度に荒れた方が面白いってわけで。
 いや、面白いというか、激フラットって走りにくい。スリップダウンしそうで。轍があってもそれなりの足があるバイクなら別に問題ないから、吹っ飛ぶ可能性が低くて好きだ。そんなに飛ばさないのでそんな道の方がよかったり。



 ここから小浜方面へ向かうわけですが。



 ここからのメイン区間が通行止めってのがどうももったいない。



 というわけで、ここにもゲートがあって。それで車両に合わなかったのか。
 ここも鍵はない。ただ、どうにも閉めにくい。

 福井県の道路情報を見ても、若狭幹線林道の通行制限は記載されていない、と思う。
 件の通行止め情報はあった。だから、この道は普通に通行できる道のはずなんだが。



 ちょっとわけあって、高速道路に乗る。
 若桜地域も高速道路が全通して、敦賀から舞鶴経由で京都まで行けるようになった。

 今話題の北陸新幹線のルートはこっちか?
 東海道新幹線があれだけ走っているから、米原ルートはあり得ない。小浜から下るのか、舞鶴まで迂回するのか。

 新幹線ができると、並行在来線はJRではなくなる。

 舞鶴線は京都丹後鉄道(だったっけ?正式名称は)になるのか、そうすると小浜線はどうなるのだろう・・・とか。
 道路の場合、高速道路ができても並行国道はまずそのまま。だから、下道ツーリングでも別に変化はない。高速は手段の一つというとらえ方ができる。
 鉄道だと、新幹線ができるとそもそも在来線が使いにくくなるんだよなあ・・・特に北陸新幹線とかの整備新幹線はこうなるんで、最近出張で結構苦労したんだよなあ・・・結果、新幹線以前の方が楽だったという地域間もあったりする。

 だって、オフロードバイクで常に高速って・・・大変だよね。そんな感じ。



 鉄道を語っている場合じゃないな。

 高速で距離を稼いだのは、ちょっと行ってみたいところがあった。
 それは、舟屋で有名な伊根。

 舞鶴から1時間もかからないんだが・・・

 ちょっと林道で遊びすぎた。帰りが遅くなる。
 これが日曜日じゃなくて土曜日なら当然行くけども。今日は晩から雨だと言うし。



 あきらめて舞鶴の道の駅で昼ご飯。
 ハギの刺身と鯖寿司を買って店内のフリースペースで。こういうところがあちこちにあると良いんだけど。



 ついでに舞鶴観光も。
 貿易関係か赤煉瓦の倉庫が建ち並ぶ。



 だけではなく、海自の基地も。
 日曜日はいつも解放されている様だ。

 舞鶴は戦時中の引き上げの港でもあったと聞く。
 この方角もいろいろと・・・なあ。



 しばしまったりと海を眺める。
 あとは帰るのみだから。



 以前から少し気になっていた道がある。

 先述通り、高速ができた。
 国道27号線も健在だ。
 さらに国道162号線も使える。
 もっと言うなら,国道303号線だって。

 国道27号線や高速道路に並行して、一本の道が走っているのを視認していた。
 その名は、若狭西街道。



 若狭西街道は広域農道だった。



 この道、何が気になるって、やたらとトンネルが多いこと。
 もともと気づいたのは国道から見ていて、山の間に時々道が見えていたこと。

 実際走ってみると、まあ長いトンネルの次から次へと出ること出ること。



 広域農道なんだが、ここを連結する意味ってなんだろう。
 トンネルとトンネルの間に田んぼはあまりない。

 ひねた見方をするならば、その、なんだ。お金が落ちてくるということなんだろうな、この地域だから。
 どこから?ってのはあえて言う必要もないだろうけど。



 並行しているのは高速道路。いや、そもそも海水浴シーズン以外は交通量も少ないんだけどね、いつ来ても。
 新幹線の話もそうだけど。こんなに道要らん感も。

 まあ選択肢は多いに越したことはないけれども。



 まだ若狭西街道は続くが、途中で山へ舵を切る。

 目的は、林道での峠越えだ。



 おにゅう峠を越える林道がある。

 「おにゅう」の文字がひらがななのは、福井県側に「遠敷(と書いて”おにゅう”と読むらしい」という地名があり、滋賀県側に小入という地名があるらしいことなのかと。
 県境を越える峠でダートがあるのはオフローダーにとってありがたい。



 そろそろ峠へ着くようだ。



 そしてたどり着いた「おにゅう峠」
 滋賀県側は舗装されている。峠を境にきっちりとアスファルトが切れていた。


 そろそろ終わりにしようか?。


 なかなか時間もとれなくなってきて、少々準備の必要なバイクに乗る機会が減った。
 まだまだ降りる気はないのだけど。「降りる」なんて決める必要もないのだけど。
 決める必要がないからこそ、次の予定もないもので。

 No side・・・ ?

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