御斉峠へ続く道

 京の外れの峠にいた。



 なにか見えるかと広場の奥に向かってみても何も見えない。どこへ行くべきか。
 とりあえず東へ、北へと向かおう。そう決めて走り出す。



 ほどなく町をはなれて山へ入っていく。やはり山が良い。



 電車と併走・・・

 じゃないぞ!

 近づけなかったけど、電車のサイズではない。あれは作り物なのだろうか。そしてその横のゴンドラも謎。
 それにしても道路から見ると本物と見まがわんばかりの出来。いったい誰が何のために作った(?)のか。



 ダートを見つけたけれども、「オフロードバイク禁止」などと書かれりゃ入ることも出来ん。
 やはり日頃の行動は気をつけないと、自分たちで場所を無くして行っていると言えるのだから。



 たしかこちらに行けば林道があったはず。
 そこは通れるはずだ。何度か来た道。



 温泉の立て看板発見。いや、いい温泉なんだけども、料金が高いのと、ゴルフ場だけにバイクの格好では気が引けるんだなあ。



 林道の入り口発見。
 ここは素性が解っているので、ちょっと先を探索に行く。



 復員狭い、通り抜け不能とあるが、結構車が来る。
 地図上は国道へ抜けられるはず。この先にめぼしい道はないか。



 滝があるらしい。とりあえず行ってみよう。



 おっと狸様のお出迎え。信楽が近いからね。狸様はこの先も滝までの遊歩道を案内してくれる。
 滝は、思っていたより大きかった。



 御斉峠、という地名が鍵になる。
 「おとぎとうげ」と読む。

 戦国時代、本能寺の変の後、徳川家康がこの峠を越えて離脱したとされる。
 御斉峠の標識があったのであるいは、と入って見たが、歩き以外の通行は不可能だった。



 一旦見送ったなじみの林道へ戻った。

 ・・・のだが。

 記憶のある風景が見えてきても、舗装が続いている・・・



 高宮神社まで舗装のまま来てしまった。
 ということは、ここはすでに全線舗装されてしまったということだろう。

 林道の中に神社がある、という意外さが良かったのだが、ほんの三年前まではダートだったこの林道にも舗装の手が伸びてしまった。



 とりあえず高宮神社を参拝して行く先を考える。
 たしか支線が有ったはずだ・・・



 支線は、ダートが残っていた。
 支線と行っても、別の林道へ抜けていることは以前走ったときにわかっている。麓側は抜けていることも調査済みだが問題は御斉峠方向がどこまで行けるかで、以前はロープに阻まれていた。
 時間的にほかの林道へ回る時間は無いので、峠側へ向かって走ってみる。



 見覚えのない分岐に出た。
 3年前にはここまで来れていないはず。分岐があるということは・・・



 期待通り、林道は抜けていた。



 ここが御斉峠、というわけだ。
 徳川家康の件は碑として表記されている。また家康が幕府を開いた後、この地に代官として務めた多羅尾氏(なので、この地を多羅尾と言う)の処刑場が林道内にある。



 そして、家康と同じように峠を越えて伊賀へ。

 

 家康が通ったのは夜、とされているのでここからの風景は見ていない・・・のだよな。

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