♪ Candy I love you 目覚めてよ・・・
姫路の街で飲んでいた。ホテルの近くの居酒屋で。普段ならまだ仕事をしている時間だが。
有線から懐メロが流れる。次は「あんたのバラード」か・・・全部わかるなあ・・・板前のお兄ちゃんは俺よりずっと若いのだが。
魚屋の次男とかで、勧められたカンパチは確かにうまい。姫路おでんは、名物の法則を覆すな、これは。
出がけのトラブルがなければここに出会ってなかったかも知れない。まだまだ新しい出会いは捨てたもんではないってことだ。
半年ぶりに乗るバイク。前から何となく気になっていたブレーキが完全にスカスカになっており、エア抜きしても治らない。TMからマスターシリンダーを移植して時間が過ぎた。さらに鈴鹿のF1渋滞を嫌って取ったルートは、正直選択を誤った。
ホテル前のバイクが気になる。街でバイクって結構難しい。
あ、知らない曲だ。
そして、2杯目の生がなくなった・・・
ガソリンを入れに降りたインター近くのスタンドで、今日はどちらまで?と問われる。
結局播但道を使っているのだけど、そうなると数年前は日帰りしてたエリアなんだけどね。
だんだん無理は利かなくなるものさ。
前方上空に、目的の一つが見えた。
なんやかんやで最も良い時間帯はとうに過ぎているけれども。
・・・連休に来るもんじゃないよね・・・
祭りが開かれていて現場は入場制限がかかっている。遠くに停めて歩いて上るような。
最近話題だからね、って自分が知ったのもそういう話題からだからどうしようもない。
入れないのは現場ばかりではない。どちらかというと、現場よりはそこを遠くから見晴らせる峠へ上がりたかったわけだが、それすら制限あり。裏へ回ったりしても無理。警備も多いし、あまり怪しまれるのも何だ。
竹田城は「天空の城」「東洋のマチュピチュ」などと話題になっている。
秋の時期には気温差で雲海に浮かぶという。写真愛好家が集まるわけだ。そんなわけで一応どの程度の長さの玉が必要かは調べてきていたが。
300mmで遠望すれば城趾に人の多いこと。
まあ、しゃーないね。またの機会を画策しよう。
一つ目の目的は成せなかったが、とにかく先へ行こう。
ここ2〜3年はこの方面へは来ていなかった。東海からは遠いが関西をベースにすればおなじみの山が連なる。
国道を離れるところはすぐに解った。
ただ、ここを走ったことがあったのか・・・記憶が定かでない。
すぐに林道が始まった。今日の本来の目的はこれ。
中部地区に、そろそろその気で出かけるエリアがなくなってきてしまったのがテンションの上がらない一つの要因。だから久しぶりの関西の林道へ。
フラットに見えるんだけどね。
結構飛ばされてしまう。遠くでしかも街泊まりだったのでブーツもプロテクタもないから、無理はしないでおこう。
上の方へ来ると、木々に色がつき始めた。少し早かったか。紅葉の時期は思うように走れないだろうから仕方ないかと自分に言い聞かせる。なかなか思うようにはいかないものだ。思うようにいくぐらいならば今年2度目のバイクってこともないわな。
林道の山頂へ着いた。
ここ、瀞川氷ノ山林道には「駅」がいくつかある。
特になにがあるではないのだけれど、ハイカーの目印みたいなもんだろうか。「ひょうごの屋根・緑の回廊」と呼ぶ、自然歩道のようなものか。
林道最高所から見えるのは・・・山だね。
このあたりは比較的高い山が集まり、冬には雪も降る。その中でも高い山の上の方にいるので、周りの山が低く見える。その辺が中部の山とは違うかな。
一休みしたらまた林道を走り始める。
いくつかリフト小屋やゲレンデを通り過ぎてきた。ここはハチの中心地。
雰囲気は菅平に近い。圧倒的なロングコースは望めないけども、いくつものゲレンデが広がっている。
なかなかこのあたりのスキー場まで来ることはなくて。スキーに行く日も減った今では、大きめのところをリピートする生活になってしまい、いろいろなところへ行くことは少なくなった。バイクと同じ。
少々迷った。危ないシーンも・・・ちょっと注意力が落ちているようだ・・・自重せねば。
林道はまだ終わりではない。ここからが実はメインディッシュ。
後半は、比較的オープンな雰囲気となる。
ゲレンデの中を走っていた。冬に見る斜面とは違った見え方がする。
冬は下るのみ。とにかく下を向く様になってからは横切ることはあまりなくなった。バイクでは横切ることが多いね。
そして。
瀞川氷ノ山林道の最大の魅力はこの直線!
Go!Straight!
とは言っても、飛ばすよりも「おお、すげえ!」と止まって写真を撮るあたり・・・
そんなだから、無理せずにこの程度の走りで。
楽しい林道も終わり、あとはどこを今日の区切りとするかだ。
海へ向かおう、そう決めた。
ちょっと遅い昼飯は、床瀬の蕎麦で。
この界隈で蕎麦と言えば出石が思い浮かぶ。それだけに、床瀬の存在は知らなかった。偶然通りかかった県道沿いの山村に蕎麦屋が立ち並ぶ。こういった蕎麦集落はまだ知らないところがいくつもあるのだろう。 床瀬の蕎麦は3つに盛った姿が特徴のようだ。蕎麦は田舎風(と言ったら失礼に当たるのだろうか?)
おっとまた祭りだね。まあしゃーないかなあ、連休だもの。
楽しみの種類の増えた今、祭りに予定を取られることは有りがたいことなのか否なのか。祭りには参加しなかった俺には比較しにくいことだけれども。
海の匂いがしてきた、様に思う。
行く手に山が見えないということはそういうことだと思う。流れが緩くなって広くなった川も。
そして海に着いた。
まだ時間がある。この先はどこへ行こうか。
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