ふらり信州

 急に予定があいた。
 天気が良いらしい・・・いや、台風が来るけどまあいいか・・・とくれば、お出かけ決定。

 ただ、先週走ったばかりなんだな。

 となれば、違う事をしたくなるというもんだろう。



 すでに前々日から準備は万端だった。
 キャスターバッグとデイパック、ウエストバッグにはカメラ。要するにいつもの装備。

 午前5時半、朝一番・・・じゃないや二番だ・・・の列車がそろそろ来る。



 夜明けとともに列車に乗る。
 休日の早朝なのに結構人が乗ってるもんだ。ビジネスマンだったり旅っぽい人だったり。



 特急「しなの」の指定券を取ってホームで待つ。
 仮にも観光列車の出発が近いというのにホームの売店はなかなか開こうとしない。出発間際になってやっと開店、急いで朝食など買い込んで列車の人となる。

 今日は乗り鉄。

 せっかく窓側を確保したのだけど、相席の隣人がお茶をこぼすなどイマイチな気分のまま列車は進む。公共交通機関だからしょうがないけどさ。



 ていうかJR東海さん、看板列車の一つなんだからこの窓どうにかしようよ・・・

 塩尻で「しなの」を降りて普通列車で一駅。
 降り立ったのは住宅街だった。



 少し歩いてたどり着いたのは、バイク屋が立ち並ぶ一帯。そのうちの一軒へ。
 ここはBMWのお店。少々懐かしい空気が漂う。いかにも高級っぽい空気がね。

 なぜここへ来たか。

 それは、ここがレンタルバイク屋さんだからだ。
 そう、今日はレンタルで走ろうということで。

 借りたのはF650GS

 いや、これまた懐かしい名前だけども。
 説明を受けながら、「こういうバイクの経験はありますか?」と問われてファンデューロに乗っていたと答える。何か気恥ずかしい。



 せっかくの大型なんだから、すぐに高速に飛び乗る。ETCもついてて楽だね。
 天気も良いし、このあたりまで来れば車も少なくなって走りやすい。



 なんかあっという間に目的のインターまで来てしまったなあ。
 このところ250ccのバイクだから高速は楽ではなかったからね。大きいのもたまには良いもんだ。



 高速降りたらワインディングロードでしょ。
 走り方がわかんね。初めて乗ってここまでまだ1時間少々。そりゃ慣れんてばさ。



 そんなわけで菅平。
 真冬になら何度も来たけれど、夏の高原もよいのではと。

 もっとも何もすることはないのでさっさと走り出すけれど。
 バイクで走ってるとこういうことになりがち。車だとそうでもないのだけどねえ。



 信州へ来たのに蕎麦の一つも食わないでなぜか博多ラーメン。
 ここもスキーシーズンに来て気に入った店だというだけで。どうも信州=雪のイメージしかわかないワタシだった。



 再び山を目指す。
 戸隠を横目に、信州を横断する。途中に鬼無里など名のある土地もあるのだけれど、どこへよれば良いのかよくわからんままに峠を越える。



 白馬の山が見えてきた。ただ走ってるだけだったなあ・・・



 ということでここは白馬。その盟主、八方尾根の麓である。
 長野オリンピックからはや14年。原田のジャンプに歓喜したのはここ八方尾根だったね。

 ここも冬にしか来ないところなので、風景がいつもと違う。そしてそんな時期には行けないところへ今だから行ってみるかなと。



 重いバイクに少々ビビリながらダートへ突入!
 行き先は、温泉。



 なんてやってるうちに天気はかなり下り坂。夜までは降らん、と断定してカッパは持ってきてないよ。
 あんまり長居はできない。レンタルだから営業時間内に返却せにゃならんし。



 これまたいつものスキールート。いわゆる抜け道ってやつだったんだけれども、それこそ長野オリンピックでこっちがメインルートみたいになってしまった。
 その後スキー/ボード人口が減っていまではすいすい行けるようになったことは嬉しいやら悲しいやら。

 普段はこの先の新行で蕎麦を食べるのが日課。でも今日はパス。



 そして、こんな名物っちゅうか迷物っちゅーか。
 信州サーモン丼にチャレンジする。

 信州でサーモン。

 サーモンというと鮭、というのが普通の感覚。
 だが、信州で養殖されるこの魚は、ニジマスとブラウントラウトを掛け合わせたもの。バイオテクノロジーが使われているってのが少々ひっかかるが、淡水魚にして寄生虫の心配がないという。また交雑種であり、雌しか生まれないけども卵を持たないので生態系には影響しないのだとか。

 味はサーモン・・・いや鱒っぽいかな。さっぱりしていておいしいのだが、なんでマヨネーズ乗せるよ・・・でもこれも結構ありな味ではあるけれど。



 さて、再び高速に乗ってあとは帰るだけ。
 やはり高速は大きい方が楽だなあ。

 大きいバイクは維持していくことが難しくなってきたので手放してしまった。今や250でも年に数回乗るかどうか。そんな事情では車検や何やと金と手間のかかる大型は持ち続けられんのですよ。
 レンタルバイクを利用し始めたのは数年前。情報を集めるのに苦労して車両を確保したものだ。近年レンタルバイクも全国にネットワークが形成され、利用できる可能性が広まった。今日は日帰りでふらっと来てしまったわけだけど、こんなことが簡単になれば所有にこだわらなくても良いのかも。



 給油その他で時間がかかって、乗りたかった列車が眼下を走りすぎる・・・



 1時間少々の待ち時間。駅前の居酒屋で世間話などしながら冷やしトマトと焼き鳥で軽く一杯。



 こんな時間からバイクで帰るのは憂鬱だけど、列車ならなんてことはないわな。

 ただ、団体さんと一緒だったので・・・

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