たどり着いたのは下呂温泉。
もっとも温泉には入らず、バイクと人間の腹を満たしただけ。
そして次の林道へ。
昔、そうさなあ、もう20年にもなるだろうか?
なんとなく迷い込んだ林道。通り抜けることができて、たぶんここへ出たんだと思う。
動物病院の脇から林道へ入る。
下呂・小坂線と名前が付き、地元では立派な看板も立つ。ところが、なぜか著名な地図には載っていない。Webの地図で見ても、いまひとつ道筋がつかみにくい。
道がダートになったが・・・
こんなにダートは残っていないのではないだろうか?
崩れた箇所があった。ちょっと無理すれば通れないことはないのかも知れない。
しかしその先の路面を見ても、あれだけ立派な看板の立つ林道ではないと思われた。
ここではない、と決めて分岐のあったところまで戻る。
林道を走っていると、どうしてもダートのある方へ向かう。
ただ、ダートは支線の場合が多い。ここもその例に漏れず、舗装の続く方へ向かうのが正解だったようだ。
下呂・萩原線と交差した。
標識に「舞台峠」とあるように、中腹林道の近くからここまで山越えできるのだと思うが、その道筋を見つけることができなかった。事前に得た情報では下呂・萩原線にはダートはなさそうだという。
20年もの昔、間違いなくここから先はダートだったはず。
峠を越えるまで、ダートは現れなかった。
この先どうなっているのか。
下呂市から小坂町に境を超えたあたりで突如ダートが始まる。
だいたいこういうものだ。行政区域によって管理が違うから、整備状況が違ってくる。
舗装はされていないが、路面は十分に整備がなされている様だ。
近年多くはないとはいうものの比較的雪の降る地域の道としては安定した路面が続く。
緑と水が山の力だねえ・・・
紅葉にはまだ早かった。次の週には赤くなっていたと言うから自然はわからない。
昔の記憶では長かった林道も、今では8km程度のダートを残すのみとなっていた。
小坂町側は湯屋温泉に出た。
2〜3件の旅館があるだろうか。大きくはない温泉町だ。
湧出しているのは冷泉の様で、冷たくとても渋みがある。炭酸泉ならではのシュワシュワ感とでもいうか。
ここでも入浴せずに先へ行く。
ここが有料道路だった時代がある。昔持っていた地図には「御岳開発道路」として有料の色がついていた。
有料道路を片っ端から走りつぶしをしていた頃にはすでに無料化されていて残念な思いをしたことも記憶の隅に。
道は御岳へ向けて高度を上げていく。
御岳を見渡せる展望地だが、あいにく雲が低くなってきた。
夕刻が迫ってきている。山は午後になるにつれガスがかかったり雲が降りてくるものだ。早めに帰路につかなければ。
今回の最終目的地として選んだのは、濁河温泉だった。
標高1800mの高地に位置し、日本最高所の温泉「街」を万座温泉と分けている。
閉鎖あるいは休業中の旅館など、少し活気が落ちているのが気にかかった。
市営の露天風呂がある。
濁河温泉自体は通年営業している・・・バイクでは来れないけども・・・が、市営露天風呂は11月には営業を終える。
広々とした露天には茶褐色の湯がかけ流されている。
時期によっては混浴になることも・・・過去には確かにあった。あれは特殊な事象なのか、下呂市のホームページなどにその旨は記されていないので、普通にはないことなのだろう。
日が暮れるまでに山を下りよう。
濁河林道も完全舗装化されて久しい。今ではスキー場もできて冬の間もここまで来られる様になったのは、それはそれで良いことなのだろう。
濁河林道を出ると、長峰峠。ここからはもう木曾になる。飛騨の山とはお別れだ。
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