第39回 国道157号線

 酷道として名高い157号線。
 その現状を確かめてみたいと思います。

 この国道は岐阜県岐阜市と石川県金沢市を山越えで結んでいます。



 岐阜県側は国道21号線から分岐します。



 岐阜は県庁所在地で大きな街、またJRと名鉄が走ります。

 わりと最近まで市内電車があったのですが、なくなったのは寂しい限り。車やバイクが走るのには確かに邪魔な部分もあるのですが・・・
 富山など新しい感覚の市内電車が出てきた今、線路をなくしたのは勿体ない気もします。



 しばらく市街地を走った後、郊外へ向かいます。
 多くの国道が集中している岐阜も、道路の整理が進んできました。



 郊外へ出ると、いきなりこれです。
 根尾村も中心までは酷道の印象も少ないですが、能郷地区から先は大型車が通れない山道となります。

 ところが・・・



 ここにそれ以上の問題。

 数年前に災害で道路が崩落した酷道区間は、今もまだ開通していません。
 ところが、国道のwebサイトなどではこの情報は見つけにくい。来てみるしか本当のところが判らなかったのです。



 とりあえず行ってみましょう。

 根尾川に沿って山へ向かっていきます。



 根尾の名が知られるそのひとつに、濃尾地震による根尾谷断層があります。
 国道の対岸、樽見鉄道の水鳥駅近くに記念館があり、断層のある地下を見ることが出来ます。



 さらに進んでいくと、もう一つの名所、淡墨桜があります。



 開花の時期はこの老大木を一目見ようと多くの人が集まります。
 時季のはずれた今は閑散としたもの。



 樹齢1500年とも言われるこの桜、過去に枯れそうになった時には根を継いで再生した様です。
 枝も損傷した箇所が多く、コンクリートなどで補修されています。

 人の手で生きながらえている木。
 自然破壊するばかりではない人の力も見せる反面、痛々しくもあり。



 根尾の中心を過ぎると急に閑散と。川幅も狭くなり、深い山の中に入ってきたことを感じます。



 そしてここからが酷道のハイライト区間。大型車はここで転回しなさいとばかりに。
 ここからが楽しい道なわけですが・・・



 ほどなく通行止めのゲートに阻まれます。
 災害からの復旧がまだ終わらず、通行することが出来ません。



 工事期間はあと3ヶ月程度・・・ちょっと来るのが早かったというところでしょうか。



 「オートバイ・自転車通行できません」と書かれているのは、ゲート脇を抜ける輩が後を絶たないということでしょうか。



 元々危険な場所なので、工事中に入られては堪らない。
 もう少し待てば通れるようになるはずなので、それまで待ちましょう。

 まあ、こういう日程関係を簡単に知ることが出来るのなら、わざわざ侵入する人も居ないのでしょうけど。



 根尾まで戻り、迂回します。
 酷道(おっと・・・こちらの方が有名ですね)418号線を少し走り、県道を経由します。



 大回りで157号線に合流します。
 こちら側にももちろんゲート。こちらは脇抜けも一切不可能です。



 国道の旅が再開です。
 道も細く県道・林道と区別が付きません。



 この道は路上を川が流れるところが多い。
 呉々もここは国道です。



 そうこうするうちに、峠に到着。
 岐阜と福井という、往来の少ない峠ですが、多くの登山客が道ばたに車を駐めています。ここは能郷白山登山の入り口になります。



 福井県側を下っていきます。岐阜県側より車も少なく、人家もなかなか現れません。
 岐阜県側から無人地帯がかなり長く続いているのです。



 真名川ダムによる麻那姫湖。
 ・・・ということは、この方が麻那姫さんですか?



 やっと下界に降りてきました。
 いきなりの田園風景が開けます。



 岐阜を発ってから久しぶりの街は大野市。
 一応温見峠も大野市ですから、範囲は広い。



 大野からは快適な道が続きます。



 越前勝山の城は平地にポツンと。
 すぐそばにパチンコ屋があるものですから、なんとなく怪しい建物にも見えてしまいます。
 改装されたのか非常にきれいで、それも怪しさを醸し出す。公園になっているわけですが、有料ですからっこはパス。

 ほかにも大きな寺院らしきものがいくつもあったりします。
 有名な永平寺も近くです。



 道はいつしか石川県に入っていました。
 化石が出る桑島には恐竜パーク。



 ついに兼六園の標識が見られるようになりました。
 終点金沢が近づいてきました。



 週末の金沢は渋滞が激しく、なかなか先に進めません。
 北陸有数の大都市ですから、街の雰囲気も垢抜けています。



 この交差点が終点になる様です。
 山越え、しかも迂回があったために、時間のかかる国道でした。

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