第57話 失われた目的

 皆様の仲間はどんな成り行きで?

 バイクの仲間ってどんな繋がりなんだろう。
 乗り始めた若い頃は学校の友達が乗るから自分も、とかだった様な。
 バイクを買った店の関係でというのもあり。

 要は同好の集まり、ということかと。

 ただ、学校やバイク屋の仲間はそもそもの範囲が狭い。今ではインターネットの普及で、ネットを介した仲間なども含まれる。そうなると範囲はワールドワイド・・・とは言い過ぎだな・・・全国に広がることが出来る。
 じゃあインターネット以前は、広い範囲の仲間が難しかったのか、と言うと。

 ネット以前は紙メディアを介するということがあったわけで。
 紙メディア、その最たるモノが専門雑誌だろう。バイクのことだからバイク雑誌。

 90年代、オフロードバイクを主に扱う雑誌もいくつかあった。
 GARR(Rがいくつ必要なのか忘れた)誌を初め、GoForOffroad(大文字小文字忘れた)誌なんていうのもあったな。
 そんな中にBACKOFF誌もあった。





 BACKOFF誌(面倒だからBO誌としよう)には、「ここはどこだ」なる読者参加のコーナーがあった。設問の解答を写真で送ると掲載されるというもので、参加者は裕に1000人を越える。毎月出版される雑誌のために、週末には多くのライダーが参加したものだ。
 参加者がいればそこに輪が出来上がる。度々会う人が居れば顔も名前もバイクも覚える。そして次はいつ何処で会いましょう・・・などと。

 そうして仲間になっていったものだ。

 過去形にしてはいけないか。

 紆余曲折ありながらも長らえてきたBO誌が、突然休刊になった。
 過去に何度も変遷があったから珍しいことではないが、それらは予告があって、計画的に変わるために休刊したもの。
 今回は、発売半月前までもその兆候はなかったのだからややこしくなる。

 仲間が居るから参加する。普段バイクに乗らなくなっていても、これがあるからバイクに乗るとか。
 乗るための理由になっていた人も少なくないだろう。

 休刊の理由は、実のところよくわからない。
 編集社の都合ということで、出版社そのものは別段変わりなく続いており、復刊への努力を・・・とも示されている。

 いろいろな声もあったりするが、それはそれで頷けるものも。
 そうしたの声が読者あるいは昔の参加者での場合が多いわけで。
 そんな人たちにとっても、この雑誌が仲間を作るきっかけの一つでもあったのではないかな?


 まあガタガタ言わずに様子を見守るってものではないかな?


 しかし休刊が、夏の暑い盛りだったから出かけるのも面倒だったし・・・ということもあるのだけど、これから良い季節になるとなあ・・・
 出かける目的ってものがなあ・・・



 また、集まるか・・・

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