白山の麓は温泉がいくつもあります。
そんな中に、秘湯と言って良いものもあるのです。
新岩間温泉には山崎旅館がある・・・のですが。
元々冬季休業のこの旅館ですが、どうも今年は夏場も営業していない様です。
様子を見るに、今年に限ったことではないのかとも。
ここを新岩間温泉と呼ぶのは、もっと山の奥に岩間温泉があるからです。
しかし、岩間温泉へ行く県道53号線はゲートによって閉ざされています。
それでも行く、ということで、登山者用の駐車場にバイクを置いて徒歩で入ります。
暦は秋とは言えまだ残暑の残る候、ジャージやGパンを脱いで軽装で歩くことに。
入ってすぐに県道はダートに変わりました。
路面はよく締まっており、バイクや4WD車で走ること自体は難しくないでしょう。
しかしながらこの高さです。
そりゃ通行止めにするでしょうよ。
ゲートから5kmほどあるでしょうか。岩間ヒュッテにたどり着きました。
一般的に1時間弱の道程とされているようです。私の脚で急いで45分。林道で傾斜も緩いですが、簡単にたどりつけるわけではありませんでした。
ヒュッテ・・・無人の休憩所ですが、立派なトイレ併設です・・・から数十メートルのところに、露天風呂があります。
これが岩間温泉です。
目隠しも更衣室も何もない、まったくの野天湯です。
一般の観光客が簡単にはたどり着けないので、秘湯感も十分。
岩間温泉が知られるのはこの露天風呂だけではありません。
ここよりさらに奥に、国の天然記念物である噴泉塔群があります。
しかし、山の天気は変わりやすいもの。夕刻が近づいて雲が降りてきました。あまり長居は出来ません。なにしろ5kmあまりも歩いてきているのですから・・・
やむなく噴泉塔への訪問はとりやめます。聞けば、噴泉塔の回りは手掘りで温泉が作れるとか。
風呂からヒュッテを眺めると・・・あれ、バイクが?
・・・多くは語れませんが。
バイクなら10分でしょうな。
ルールは守らないと。
歩きの帰り道、抜き去っていく件のバイク・・・
歩いて行かなきゃ秘湯の有難みは半減するよ。
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