第31話 冬の軍団キャンプ

 「キャンプしましょう」

 軍団からお誘いがかかった・・・て、またいつかと同じ書き出しだな。

 仕事はなんとか一段落ついてはいた。しかしながら、予定では翌日の日曜日には関東方面へ遠征の予定を入れていた。それ以上に、この時期にキャンプするという感覚がワタシにはなかったのだが。
 とりあえず顔は出しておこうか、と。暖かい時期ならバイクで行くのもいいが、この時期ならば車でひとっ飛び、というのが無難だろう。家の近所のスーパーマーケットで幾ばくかの食材を買い込み、リヤシートに無造作に投げ込んで出かける。目的地までは1時間半もあれば着くか・・・



 完全に日の暮れたキャンプ場にたどり着けば、翌日仕事の団長が帰りのキックゲロに挑んでいるところだった。



 泊まりにきたわけでもない私の場合、今日は少し料理などするか、というところで。
 寒いこの時期、暖かいものが良かろう、と、蛤酒蒸しと湯豆腐というお気に入りの組み合わせを用意した。そういえば関西の面々には初披露になるのか。
 とくに味付けをしないのだが、薄味が基本の関西勢には好評で、濃さが特徴の中部勢は塩を振るひとも。なかなか味付けは難しい・・・って、味付けしてないってば。

 本来アルコールが欲しいところ。帰宅前提で来たのがこういう時には残念。



 キャンプに焚き火は定番中の定番。この時期ならばそれは必須アイテムとなる。さすがに焚き火の前で夜を明かすというのは無理な季節になってきた。キャンプ場も実際はシーズンオフで閉鎖しており、特別に開けて貰っただけに火の管理は確実に・・・

 さて、明日は今年最後のツーリングと決めている。
 そろそろ帰ります、皆さん凍死しないように・・・とインプレッサに鞭を入れる。怪しい軍団での会合も今年はこれで終わりだろうか。また来年のシーズンに再会を誓って。

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