File36 簡易型「跳ね石アンダーガード」

 巴投げされたりして酷使されたマシンから、ジェベルへと買い換えた友人より不用となったサービスマニュアルを貰いました。

 そのお礼に簡易アンダーガードを作ることに・・・・。

 市販のアンダーガードはアルミか樹脂で製作されてます。DIY店で手に入る2〜3ミリ厚のアルミでは小石程度しかガードしません。
 それに、3ミリ以上では曲げ加工も素人工作では難儀です。また切り貼りして溶接するのにしても機材・技術もありません。・・「跳ね石程度+アルファ」ぐらいの衝撃を鑑みたら樹脂板が良いかなって、よってアルミ案は速攻で却下。

 まぁ、「普通はアルミで自作するよな〜」って考えるけど、同じ厚さの樹脂板ならアルミより軽いし加工もしやすい。
 本当はゲロアタックでのことも頭の片隅にあったりして・・・・ネ。


 勤務先の取引先に樹脂加工屋さんがあるので、そこで樹脂板を手に入れることにしました。

 樹脂にも、アクリル、ABS、ポリアセタール、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等いろいろあります。
 材質的に耐衝撃性を鑑みたら、破断しない超高分子ポリエチレン(UHMW)の5ミリをチョイスしたかったけど、そのときは加工屋さんに端尺品がなかったので、今回はポリプロピレン(PP)5ミリを手に入れました。
 通常のポリエチ(PE)よりPPの方が優れた性質って言われているのでゲロでも大丈夫でしよう(笑)

 もちろん、エンジンを包み込むような曲げ加工は材質的にでけないので、フレームにあわせて樹脂板を2分割し繋ぎをアルミ2ミリの板を添えることしました。

(図1)

 アルミ分の重量は増えますが、フルアルミで製作することを考えたら、まだまだ軽いです。
 アルミ板の取付は底部に凸が無いように皿ビスで固定しました。



 「樹脂板とフレームの取付をどうするか」と考えた場合、フレームへはやはり配管を取付けるときの金具・サドルが良いです。
 サドルの形態も両サドル、片サドル等があります。



 両サドルは2ヶ所の孔で留めることができるので確実に固定ができます、しかしサドル1個につき、2回もドリルで孔を開けるのが邪魔くさかったので片サドルにしました。



 この片サドルは厚さ1.2ミリぐらいあり、両サドルは0.7ミリぐらいでした。
 DIY店でSUSの片サドルは見たことが無かったので、勤務先より手配することにしました。

 サドル4個使用してフレームに固定したかったけど、フレームレイアウトが左右対称ではなかったので取付位置に悩みました。
 結局、後部のみサドルを使い、前部をアイストラップというステーを使いました。
 そのステーとは太めのタイラップで固定しました。



 サドルとアイストラップの固定にも皿ビスでとおもったけど、取付強度を考えたらやはりトラスネジを選択してしまいました。



 使用した工具はすべてハンド工具ばかりです。

 樹脂板のカットは、加工屋さんなら電動鋸を使いますが、セッティングが邪魔くさいので手っ取り早くPカッターでやっちゃいました。

 ドレン用の孔はホルソーで数ヶ所開け、カッターナイフで大きくしていきました。
(実際に取り付けたら、位置が少々ずれちゃいました)

 実際問題として、ベニヤ板などで試作品を先に作り、サドル、ドレン孔の位置きめを的確にしたほうが失敗しない確立が高いです。

 そうこうして、とりあえず完成です。




 さぁ、取付です。
 オーナー自ら取付けていただきましよう。



 まずは片サドルを仮止めします。



 続いてタイラップでアイストラップとフレームの固定です。



 片サドルの固定です。



 嬉しくてニンマリ
 このあとドレン位置の手直しで少々梃子摺ります。




 取付け完了



 後日、作成後に手に入れた厚さ10ミリの超高分子ポリエチレン樹脂です。



 あまりの材料で簡易の脊椎または胸部ガードかできるかナ(笑)



 それにしても樹脂板と市販品とを見比べたら見劣りする・・・
文・写真 : 入江泰弘

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