安全に対する意識

 はっはっは、買って半年も経たない新車をぶつけてしまいました(T_T)車は真っ赤なマツダMPVです。
 上の写真の通り、損傷は運良くサイドプロテクションモールの塗装(表皮?)が20cmぐらいの長さに渡ってはがれたのみ。一応サイドミラーが最初に当たっているのですが、そちらは爪でこすったような傷が1本、5cmぐらい薄く付いているだけなので、その気で見ないと見つけられない程度。ワックスで磨けば消えるのでは?
 モールもタッチペンで塗っておけばわからない程度ですが、ラバー系の材質で塗装がうまく乗らないだろうし、とにかくこの部分で衝撃のすべてを受け止めたので、すでに性能が低下していることも考えられます。ここはやはりケチらずに交換しましょう。部品代・工賃合わせて\11655でした。
 さて、問題はぶつかったもの。壁?電柱?いえいえ、車が相手です。そう、立派な事故なんですね。しかも過失割合では100%こちらが悪くなるでしょう。なんと言っても、相手は駐車してたんですから・・・
 しかし、停まっていた場所に納得できないところが。上の写真、実は運転席のドアなんです。つまり、向かって右側に相手がいたわけですね。
 まあなんと言っても、こちらがぶつけたことに間違いはないので、弁解の余地はありません。しかし、敢えて少し言い訳してみたいと思います。相手の運転手が、そこに停めていたことをまったく悪いことだと思っていないこと、その安全意識の低さにあきれてしまったので。
 場所は自宅の裏通り、駐車場へと向かう一方通行の道。写真が小さいからほとんどわからないでしょうが、2本目の電柱の横に写っている赤いのが私のMPVです。毎日のように通る場所というわけですね。
 ここは、自宅の前の通り(東向き一通)からT字を右(南向き一通)に入り、すぐのT字を右に曲がるという、ちょっと面倒なアプローチの仕方しか出来ません。なので普段は車通りもほとんど無く、周りも一軒家ばかりなので路駐もほとんど見られないのです。
 問題の車は、左上の写真の黄色斜線のように、曲がってすぐの右側に路駐されていました。車種はISUZUのビッグホーン。この道路、幅が5m弱しか無いんですが、右側を壁から空けて停まっていたので(普通に運転席ドアから出入りしていた)、元々幅広なビッグホーンがかなり通りを狭くしていました。まあ幅云々より、交差点から5m以内、駐車場出入口から3m以内、右側余地無し。白線内もダメなんでしたっけ?とにかくあらゆる条件を兼ね備えて駐停車禁止ですね。
 右側のアパートが角ギリギリに建っている上、90度よりも少し鋭角の曲がり角なため、ここは完璧にブラインドコーナー。問題の場所は手前からはまったく確認できません。しかし、左のアパートの駐車場が道路に面していて、特に家族向けのアパートなためか、停まっているのがBMWやエスティマ、MPVなど大きめの車ばかりなので、出入りの邪魔になるこんな場所に停める馬鹿は普通いないんですよ。ここに住み始めて2年、自転車さえも停まっていたことはありませんでした。
 コーナーアプローチ寸前、運転席から。もちろん路駐の車の位置は確認出来ません。
 いわゆるクリッピングポイントあたり。ここでようやくビッグホーンのテールが少し見えてくるはず。しかしこれは車がワゴンR(妻の車)なので、多少MPVとは見え方が違います。長さ4.75m、幅1.83mという巨体のMPVに比べれば、ワゴンRはより小回りが出来るので、ライン取りも少し違ってくるはず。
 昼間、視界の良い日で、車がワゴンRだったら、もしかして避けることも出来たでしょうか。実はこの日、所用で出かけるのにどちらで行くかという話で、すぐ近くに行くだけだから妻はワゴンRで行くものと思っていたようなんですが、たまたまガソリンを入れるついでがあったのでMPVで出かけたのでした。
 運が悪かった?・・・そうでもないらしいです。ディーラーによると、ドア等にまったく凹みも出来なかったのは、厚さ2cm近くもあるモールと丈夫なボディのおかげ。もしワゴンRだったら、ドアがぶっつぶれていたのでは?とのこと。ワゴンRなら避けれていたという確信もありませんから、運が良かったと見るべきでしょうか。
 MPVで避けれなかった一番大きな理由。事故は午後7時頃なのです。しかもその日は小雨交じりでした。
 上の写真はMPVなんですが、同様にアプローチしてもライトが出口方向を向くまで、問題のビッグホーンの位置は見えてきません。”そこに何かがあること”を最初から警戒していない限り、まず避けられないでしょう。
 車がほぼ出口方向を向いても、おそらくその場所の駐車車両は見えてきません。昼間の写真でわかるように、右折の場合はAピラーの死角が大きく影響します。真後ろに付けば見えるでしょうが、普通は真ん中より左に立ち上がりますから、フロントガラスから見える位置にはならないのです。左写真の時点で、すでにビッグホーンのテールに接触するまで2mもありません。
 実際にはアウト側に立ち上がるMPVの運転席横に見えていたのでしょうが、問題のビッグホーンは黒っぽい色だったため、ライトの当たらない場所ではまったく認識できませんでした。実際、「何かにぶつかった!?」と思って窓を開け、初めてそれが車だとわかったぐらいです。じゃあ減速も出来ずにぶつかったかというとそうでもなくて、寸前で一応ブレーキは踏んでいます。これは”見えた”からではなく、”見えなかった”から。特にMPVより背が高く、窓を通して向こうの街灯が見えることもなかったので。ブレーキを踏んだのは、ビッグホーンのテールが真っ黒な壁のように視界を遮ったから、咄嗟に。そのおかげで、この程度の損傷で済んだようです。
 まあ、結局なんと言ってもぶつけた方が悪い。じゃあ謝った?それは無いでしょう(笑)てめーこのやろー!なんでこんなとこに・・・てなもんで。
 しかし相手の言い分がすごい。「一方通行だから左右どちらに停めても良い」「ここ(左のアパート)にお客さんがいたから、仕事だからしょうがない」「他はどこに停めても遠い」結局、事故でどっちが悪いとか以前に、こんな危険な場所に停めることをなんとも思っていなかったのでした。考えられないぐらいの、安全に対する意識の低さ。路駐する名古屋人はほとんどそうですけどね・・・
 MPVの損傷がこの程度なので、ビッグホーンの方もただモールからはがれた赤い色がバンパーの角に付いただけ。拭けば取れる程度のものでしょう。どうするか明るいところで見て判断してくれ、と連絡先だけ教えましたが、その後連絡はありませんでした。
 
 オートバイの場合。あてはめて考えられるケースは無い?峠道でのトラブル時の対応などがそうでしょうか?
 例えば私が以前出ていたサーキットでのレース。周りのライダーを見ていると、転倒後の動きに経験がモロに出ていました。セオリーは、まず後続を確かめて、その場から動かない・バイクを置いたままひとまず逃げる・クリアになったら速やかにバイクを移動させる。とにかく、自分の身の安全だけでなく、他のマシンを巻き込まないようにコース外に出るのが鉄則です。しかし初心者はひどいもので、コース上でバイクを起こして跨りエンジン始動を試みる者、後続が来ているのにいきなりバイクを押し始める者、なぜかコース上を歩いている者・・・最初にその辺の説明はあるのですが、転倒したことでパニクって忘れてしまうんでしょうね。それがどれだけ危険なことか、考えもしないんですよ。サーキットで走っているライダーは、とにかく前(コーナー出口方向)しか見てませんから、すべてのコーナーがブラインドと言っても過言ではないんですが。
 その”鉄則”はもちろん一般道でも同じこと。峠でこけた。どうする?出来ればバイクごとガードレールの外に避難する、またはコーナーアウト側など見やすい位置まで移動する。バイクが動かせないなら、ブラインドの手前に立って後続の車に注意を促し、出来れば他のライダー、ドライバーにバイクの移動を手伝ってもらう。
 とにかく、他車を巻き込まない。事故につながるような行動は出来る限り慎む。それが結局は自分の安全も保証することになるのではないでしょうか?
 停めておいたバイクに後ろから車が突っ込んだ・・・でも、とんでもない場所に停めていれば責任の一端は自分にあるはずです。自分は動いていないから事故としての過失は無い?それはそうなんですが、相手は怒るでしょうね。現に、私は相手を殴りそうになりましたから(^^;とにかく、みなさんお気をつけて。。。
文・写真 / 河村 敬

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