Cross”OFF”Road

 林道へ行こう。
 行き先?そうさなあ・・・宮川の奥でも探ってみるか・・・



 そんなわけでやってきたのは宮川村。
 2又に分かれる先は、どちらもダートになるのが見える。さあ、どちらから行ったものか・・・



 木組みの橋の向こうは車両の走れる道ではなかった。



 反対の道は、稜線までの到達を期待させた。しかしそれもあと少しというところで行き止まりになる。木々の隙間からは青空が覗く。もう少し・・・なのに。



 十字路に出た。

 広い林道がきれいに直行していた。CrossRoad・・・いや、Cross”OFF”Roadか。



 上流側に水の流れはなかった。なのに橋の下流側からは豊富な水が流れていく。
 このあたりにはいくつものわき水が出ていた。それも激しくわき出る澄んだ水。



 せっかくだからここで一休みしようか。
 少し遅い昼食はおにぎりとお茶。遠足の弁当と言えばおにぎりと相場は決まっているものなのだよ・・・



 川渡りも天気の良い日が続いた今だから楽に行ける。水が多かったら、対岸が上り勾配の川渡りを完璧にこなせる自信はない。



 徐々に道は草に覆われる。平らに見える路面、しかしその根本には石が転がっていることも多く、慎重な運転を要する。



 まだ先まで道は続いていたが、崖崩れと倒木のためそこから先は既に廃道と化していた。もう少しで空と出会える、そんなところまで来ていたが、ここから先は進めない。



 林道は林業のため。
 しかし残されて朽ちていく林業機械は、捨てられた自動車とどこが違う?



 林道の途中に、滝への散策路がある。ここまでは多くの車も入ってくる。
 竹の樋から流れ落ちるわき水は冷たく美味しい。天然のミネラル水。



 宮川の奥深く、大杉谷には数知れぬ滝が潜んでいる。未だ発見されていないものもあると言われている。こうして林道で容易に近づけるものでも圧倒されるほどの大きさを誇る。
 豊富な水量はこの地域の雨の多さを物語る。雨は多くともそれでたやすく崩壊しない安定感のある森だ。

 やはり滝には信仰の色が濃い。ここにも神社が奉られている。



 待ち望んだ空が開けた!

 長くのびた影が時間を告げる。この先この道はどこまで行ける?



 そして、ここまで。もう時間も遅くなるので、ここまでで帰ろうか。
 林道(というより走れるダート)が少なくなっている。しかし林業がまだまだ盛んなこの地域、しかも急な勾配や急なカーブが無く、トラックでも未舗装路をたやすく走れる林道は、まだまだ残るだろうと思われる。

 行き先は右か左か。どっちに行くのかCross”OFF”Road・・・

目次

inserted by FC2 system