File15 テールバッグ

 たとえ近所の山へ走りに行くとしても、せめて工具ぐらいは持っていかなければ安心できない。
 一般的には車載工具というものがあって、それは車体にコンパクトに取り付けられているものですが、競技用車両を転用した場合などはその限りでないこともあります。
 そうした場合、それらの工具やその他の必要な荷物はどういう風に持っていきますか?ウエストバッグなどで持ち運んでも良いのですが、ちょっと重いですよね・・・

 オフロードバイクの場合、こういったテールバッグを使うことが一般的でしょうか。
 ここに用意したのは、Rough&Roadから発売されているものです。
 LサイズとMサイズがあるようで、それぞれ8700円と8500円。他社にも類似の製品があり、それらより値段が高いのですが、そこはこのショップの製品のこと、様々な工夫が凝らされているのです。



 ガソリンタンクにリザーブエリアのないこの車両の場合、予備のガソリンはボトルなどで運ぶ必要がある。SIGGやPRIMSの1リットルボトル(ちなみにどちらも同じ寸法でした。SIGGの方が若干できがいいんですが・・・余談)を横幅一杯からやや広げ気味で収納可能です。

 ベルトが付いているのでそれで固定します。デフォルトでは後ろ半分にベルトがくるように付いているのですが、そこにアルミのボトルをくくりつけると、問題点が発生します。バッグの固定ボルトが、ちょうどボトルの真下に来るのです。ウレタンパッドにもその箇所だけ穴があいており、振動でボルトがボトルを削っていってしまいます。以前使っていたSIGGのボトルはそれで使えなくなりました
 そこでベルトを一度抜いて、逆方向に刺しなおしています。こちらはボルト位置がボトルの丸みより前に来るので、傷を与えることなく収納可能です。

 なお、2リットルのポリタンクも入れることが出来ます。



 このバッグは、2段構成になっていて上の部分は通常は格納されています。それを広げることで容量は2倍以上になります。急遽荷物が増えても大抵対応できるので便利ですね。このままレインカバーも使用できます。
 他にも前側にはベルトを通す部分があり、ベルトも付属していますからそこへくくりつけることも可能です。



 ファスナーのカバーに書かれたロゴは反射で光る様になっています。
 このカバー、結構開閉しにくいんですが、雨の侵入を防ぐ目的としては必需品ですから・・・



 とりつけはリヤフェンダーに穴をあけてビス止めすることになります。3点あるいは4点支持で取り付けます。
 とくにMD22型XLR/ME06型XR系ならば、標準のバッグの取り付け穴と互換性があるのでそのまま取り付けられる様です。
 さらには、同社の発売しているリヤキャリヤの中にスッポリ収まるのがこのMサイズです。



 工具入れが付属しています。こうした細かい配慮がこのショップならでは、という気がしますね。



 このバッグの場合、荷物を入れるためのものというよりは常駐する必要のあるグッズの収納用という扱いになります。
 メーカーが標準あるいはオプションで用意しているテールバッグより大きくてやや邪魔になるのではあるのですが、工具一式とガソリンを収納する最小の大きさでもあります。現に、他社のものも買ったのですが、1リットルのガソリンボトルが収納できなくて取り付けを断念しています。
 また、最近同社からデタッチャブルのものも発売されていますが、常駐用スペースである以上は取り外す必要はない。取り外せるのはつまり外れてしまう可能性がある訳ですから、林道などややハードな使い方をするには多少不安もありますから、通常の固定型を選んでいます。

 実はこのバッグは2代目です。
 先代も同じ色、同じモデルなのですが、2年半でほとんど真っ白に色あせてしまい、シート貼り替えに合わせて新調したものです。布製であるかぎり色あせは覚悟する必要があるでしょう。
 残念ながら、ファスナーや縫い目がやや強度に劣るという例もあるのですが、とりあえず大きな問題になることはないでしょう。比較的本体に剛性があるので収まりが良いですし、荷物を積載しにくいスポーツ系オフロードバイクには合うのではないでしょうか。

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