File28 アルミ?チタン?ステンレス?

 ある時は食器に、そしてあるときは鍋に。
 野外での食事に欠かせないのがコッフェル。

 このコッフェル、いろんな素材のものが出ています。
 推奨される素材の条件としては、軽くて丈夫なもの。ホーローなんてものありますがさすがにツーリングにゃ向かないでしょうから、現実にはここに上げる3種類に限定されてくるでしょう。それぞれの特徴を見てみましょうか。



 もっとも手頃に入手できるのがアルミのコッフェル。
 値段的には1000円以下で3点セットが売られていたりします。古くから使われている素材で信頼性・耐久性とも確立されている安心感があります。比較的厚手に作っても元が軽い素材なので重くならないのがいい。

 しかし、アルミには重大な問題がささやかれています。アルツハイマー病の原因となる成分が含まれている、というもので、この様に表面のアルマイト加工が取れてしまったものは使わない方がいい、と言われています。安くて入手しやすいものだけに、なるべく新しいものを買い換えていくようにした方が健康面で良いことは間違いないでしょうね。これは家庭用でも同じでしょうが。



 最近台頭してきているのがチタンのコッフェル。
 チタンは加工が難しく、単独では使いにくいのでアルミなどを混ぜたチタニウム合金として使われます。元素としての重量はアルミより重いチタンですが、強度が鉄なみに強く粘りがあるので薄肉にすることができ、結果的にアルミ製より軽いものが主になっています。
 熱にも強く、良いことばかりなのですが、いかんせん問題はその値段。今では量産化されたことでかなり手頃になってきては居ますが、まだまだ5000円近いものが中心です。



 ステンレスのコッフェルもあります。
 アルミやチタンに比べれば遙かに重い。比重は鉄と同等ですからアルミの3倍近い。また肉厚もチタンのように薄くは出来ないため、結果的にかなり重いものになってしまいます。値段的にも高級なものが多いようで、高めのものが多い。
 しかし、大きなセットものになるとステンレスの使用が多くなります。その美しい仕上がり具合で家庭用でも主流の鍋用素材ですが、私も実は一番多用しているのがこのステンレス製コッフェルなのです。

 キャンプ会など大勢の集まるところへ行くときは、2〜3品の料理をすることがあったり鍋物をすることが比較的多い。そうなったときにこの大きなセットが役立っています。大きさがバイクでの運搬には不利ですが、とにかく丈夫なのでパッキングに気を遣うことはありませんし、中にも他のものを詰め込めることを考えればそんなに不便ではありません。もちろんソロのロングツーリングには不向きですが・・・

 ツーリング向き、となると、アルミ製でワッパーコンポなる専用コッフェルが出ていますね。中にガスバーナーとボンベが入り、まな板などもセットされている便利なものです。がしかし、工夫次第でそれに近い使い方も出来ます。
 ステンレス製コッフェルの写真のなかで一番小さいコッフェル、これは、コールマンのPeak1ガソリンストーブ用の専用バッグの中にちょうど収まる寸法で、中にPeak1がすっぽり入ります。蓋もPeak1の五徳と同じ大きさなので、袋の中にPeak1、コッフェル、ライター、アーミーナイフが入るのです。こういうことは摺れに弱いアルミでは出来ないのでステンレスに限られます。

 結果、使い勝手はいろいろですが、ファミリーキャンパー臭いステンレス製も捨てたものではないな、というところでしょうか。軽さのチタン、安さのアルミと併せて、選択には少し悩むところ。

 さて、今度のキャンプは何を作ろうかな。そしてそのときに使うのは、どれ?

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