第14回 国道1号線(その1)



 「大江戸日本橋ななつ発ち」
 そう歌われる東京日本橋は、今も昔も幹線道の起点として君臨している。今では上を高速道路が通り、風情も何もあったもんではないが、その存在感はやはり他の国道起点とは違う重みがある。

 天下の東海道、今は国道1号線も(というか、「が」か)ここ日本橋を起点とする。栄光の1番である。

 

 日本橋東詰めの地下鉄駅は「三越前」で、そういえば日本橋三越といえば夙に有名である。
 今回はここから、3回にわけて国道1号線を上方・・・大阪向けて進むこととします。



 地下鉄の「日本橋」は橋の西詰めにあった。田舎の路地より狭いほどに思える間隔で地下鉄の走る東京、駅名は違えどごく至近距離にあることがめずらしくない。たとえばこの「三越前」と「日本橋」間など、同じ東京にある東京駅の新幹線と総武線よりも近いのでは?



 皇居を右手に、回り込むように走れば桜田門。ここには警視庁が目を光らせる。写真を撮るのにバイクを交差点の道の脇に寄せて・・・本来駐停車禁止だから違反行為ですが。観光客のすること、少々大目に見てやってください。
 桜田門を曲がれば法務庁。このあたり、お世話になりたくない省庁が目白押し・・・



 東京のシンボル・東京タワーはこんなところ。混み入った周辺はなにげに親しみも。
 見上げれば天を突く333mの矢は、ライトアップされた夜に見たいもの。



 こんな車が見られるのも東京ならではですかね・・・



 環状8号線を越えると東京も終わり、という感じになるのは首都高速から東名高速への乗り継ぎと同じ。
 この先多摩川を渡ればそこは神奈川県だ。

 川崎市から横浜へ。国道一号線は目立った混雑もなく、快適に流れ続ける。



 横浜駅ですな。



 今回、特に有料バイパスを避けようとかそんな意図はなかったけれど、ここまで結果的に旧道中心で進んできているのが渋滞の無かった鍵か。
 保土ヶ谷バイパスと合流する箇所から始まった渋滞の列はこの先とぎれることがなかった。



 ふむ、どっかで見たような店構えだね(笑)
 中に入ればカウンターもそのまま。

 味はなかなか本格的で、びんちょうトロ丼をいただく。お手ごろ価格でお奨め。



 小田原は祭りだったようです。
 山車が優先されるのは仕方ない。ゆっくり着いていく。時に後追いのJeepの運ちゃんと話をしたりしながら。



 小田急ロマンスカーが湯本の駅に入る。
 ここから箱根温泉の始まりだ。

 ここまでの渋滞で時間はすでに夕刻、温泉に入る時間がない。箱根へ来て温泉にも入らずに帰るか・・・



 峠を登る。
 快適だったのは束の間、またすぐに渋滞に飲み込まれる。
 日本有数の観光地、ゴールデンウィーク、条件は全て悪い方に・・・



 箱根登山鉄道とクロスする。
 急勾配を登るための列車。速度を出すためとは違った設計がされている。

 あたかもロードバイクとオフロードバイクの如し。



 国道一号線の最高所は、箱根らしい。但し、ここは「箱根峠」ではない。
 これまで鈴鹿峠が最高所かと思っていたが、なるほど箱根は高い。



 唐突に芦ノ湖が見えた。



 芦ノ湖にも日暮れが近づいた。
 天下の剣は今やっと半分を過ぎたところ・・・

 次号に続く


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