第17話 花見という名の宴会

 それはまだ2月のことだったろうか。
 花見の企画が持ち上がった。今年は寒い冬だったので、花の時期は遅めと予測し、4月の半ばに決まった。

 花見と言うからには、酒とバーベQと相場が決まっている。酒の席にバイクもまずいだろう、と列車で行くことに決めた。場所は京都。
 バイクで行けば3時間、休憩するほどでもない車なら2時間半もあれば届く京都、列車の歩みは遅く乗り換えも数回、4時間以上かかって到着。

 皆もボチボチと集まり、花見の開始だ。



 ・・・が。
 見ての通りである。3月後半から急に暖かくなったためか、花が予想したより1週間早く終わってしまっていた。すでに青々とした葉をたくわえた立派な葉桜に。




 これはソメイヨシノでは無いな。
 花見といえばソメイヨシノというのが定番だが、これでもよかろう。それにわずかに残った山桜らしき花びらが舞い散る中での宴会もまたオツというもの。



 花が最盛期にはここも多くのヒトで賑わったであろうが、今日はこの通り。周りに迷惑をかけることもかけられることもないだろう。

 ブルーシートを敷き、火をおこす。準備は着々と。



 あとは、もうお決まりの花見風景が繰り広げられたのであった。
 バイクの仲間であるから、バイクの話、旅の話、その他諸々・・・

 知らず知らずのうちに時間はたち、日も暮れかけた。そろそろお開きとして。



 今日は泊まる遠くからの仲間、バイクをおいてメット抱えて電車に乗る人、私もこれから電車にのろうか。

 え?その前にもう一軒??

目次

inserted by FC2 system