ひとつの時代が終わるとき

 時代をまたぐ。
 ん?昭和から平成まで渡ってきたぞ?

 それもそう。

 20世紀から21世紀へ。
 古い時代から新しい時代へ。

 20世紀にやり残したことはないか?
 21世紀に持ち越したくないことは、残っていないか?

 いや、そんな大げさなものではないのだけれど。

 本格的に林道を走りはじめたのは、ある雑誌のある企画からだった。
 写真を頼りにその場所を探し出し、写真を撮って雑誌社に送る。正解していればポイントが付く。
 徐々にポイントがたまってくると、もっと多くのポイントを稼ぎたくなる。そうして全国を渡り歩くようになった。

 ある日、その雑誌は突如変革を遂げた。

 そして、BACKtoOFFroadが生まれた・・・

 それまでポイント求めて走り歩いた日々は、変革によってその回数を減らすことを余儀なくされた。
 100ポイントまであと1年も有れば、という計算は崩れた。
 なかなかポイントが増えない。そして、遅くなった歩みに合わせるように、写真の焼き上がり、送付が遅れるようになってきた。締め切りぎりぎりで速達などを使うように。そんな風に、ただ惰性で続けていた。

 これは断ち切るべきなのか?

 21世紀まで、あと14日・・・現在99ポイント・・・あとひとつ・・・

 

 あいにくの、雨。
 それでもいつもの仲間が集まった。
 みんなこのポイントを追い求める仲間たち。

 さあ、走りに行こう!




 さっさと見つけて帰るつもりだった・・・

 なかなか見つからない、こんなことも珍しい。
 99回(リタイヤも含めればあと2回)もの間に数回あったか?と言うほど走り回って。

 そして、100回目・・・




 初めて参加した日。参加者の多さに驚いたこと。
 ステッカーのもらえる7回目。
 雪の中、お互いを知らないみんなでバイクを押しながらたどり着いたこと。
 新幹線と高速船、そしてレンタルバイクで離島へ渡ったこと。
 変革で中断し、再開したとき。

 そして・・・100回目。
 21世紀に間に合った。いや、20世紀の終わりに間に合った。

 ひとつの時代が終わるとき・・・

 新しい時代、どうする?

 新しい時代になってから考えるさ。

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