File11 長期宿泊行

 キャンプにしろ宿泊にしろ、荷物がいろいろ必要なのは言うまでもない。
 バイクに大荷物積み込んで長い旅に出たくなる。あなたのバイクは荷物の積載に向いていますか?

 長い旅の相棒としては向いているはずのFunduro。ちょっと数泊の旅に出てみました。



 以前インプレで書いたように、以外と荷物の積載性がよくないFunduro。キャリアには紐かけフックがなく、タンクは樹脂カバー付きといった具合。どうにもお気軽な積載を拒んでいるようだ。
 確かにテールBOXやサイドBOXを付ければツアラーとしての実力はアップするが、普段の軽快な走りに影響が小さくないので二の足を踏む。値段も決して安くはない。250ccのバイクが買えてしまう・・・

 基本はキャリアにシートザック、タンクにタンクバッグという組み合わせがいいと考え、なんとか積んでみました。



 まずはタンクバッグ。私はGPSをここへ入れているので必需品です。
 すでに世の中にはマグネット式以外のバッグを探すことが困難になってきており、2月号で唯一入手できたバッグを取り付けたりしましたが、あれはその後、横加重に大してあまりにも無防備であることが判明。またGPSの動作上の問題も露見(60度ぐらいの角度まで立てないと起動しないことが判明)して、新たな手段を必要としていました。

 そこで新たに入手したのが、MOTO Fizz製のオフロード車用タンクバッグ。
 これは前後長が短く幅が広い、F650のタンクにぴったりの大きさです。ただしこれはマグネット式のため、そのままでは樹脂タンクには乗せられません。




 仕方がないので、バッグを改造して紐を付けてしまうことにしました。
 マグネット式のバッグは、裏面が滑り止め素材になっています。それは滑りにくい樹脂のカバーとのマッチングも良く、座りがいいので紐さえ付けてしまえば問題ないと言うことになります。

 固定方法としては、前後方向・特に加速加重に対する固定、そして前回問題となった横加重に対する固定。さらにガソリン補給時の便宜も考えなければいけません。
 そこで、今回は3点固定としてみました。ステムから一本、そしてタンク下左右から各1本の紐を付けます。

 ここで使用したのは樹脂製のワンタッチバックルです。これはテンションをかけやすいのと、ワンタッチ固定の手軽さがガソリン補給時に役立つとしての採用です。こうした紐はバイク用品屋で手に入りますし、ホームセンターなどで素材を買って作ることも可能です。
 ステムに一本紐を巻き、そこからバックルを出します。ハンドル操作に影響しない場所に巻く必要あり。
 つぎに両サイドですが、なかなかいい場所が見つかりません。いろいろと探した結果、右側はウォーターポンプに、左側はガソリンコックを使用しました。



 このバッグは本来前後が逆です。オフロードバイクの前上がりタンクにあわせて角度を付けて作られています。
 F650では若干前下がりのタンクであることと、GPSを立てた時にちょうどよい高さになったため、高い壁を前側に向けることにしました。

 固定用の紐をバイクに付けましたが、バッグにもその相手を付ける必要があります。該当するバックルを縫いつけて連結できるようにします。
 これでマグネットは不要になるのですが、抜くのが面倒だったのでそのまま入れてあります。これなら鉄タンクの車両にも簡単に乗せ換えがききますね。



 ステムからの紐、サイドからの紐をバックルで固定します。適度にテンションを与えておきましょう。速度が上がると浮くこともありますし、コーナーで倒したときにずれるのはどうにもうまくありません。


 これで、タンクバッグはうまく積載する事が出来ました。
 では、この調子でシートザックも積んでみますか。



 シートザック、といっても長いツーリングならそれなりの容量が必要になります。そこで選択したのはRSタイチのLDテールトランクです。
 これはハードボックス並の容量があり、防水性にもすぐれているというものでソフトバッグとしてはやや大げさな部類に入りますが、荷量が少なくても型くずれしないので積載性は良いでしょう。



 これもタンクバッグ同様の積載になります。このバッグはもともとバックル固定を基本にしているため、バックル付きコードが付属し、本体にバックルが取り付けられています。
 付属のコードでは短かったのでもう一本連結して長さを稼ぎました。これは、フックのある車両なら問題はなかったのですが、フックがないためにキャリア自体にコードを巻き付けたことによる問題です。

 前後左右に4本のコードを取り付けてバッグを固定します。



 こうしてテールトランクを固定することが出来ました。かなり左右に出っ張りますが、ウインカーの幅に収まっているので走行のじゃまになりません。
 また固定もしっかり出来たので、高速走行にも問題はありませんでした。この状態で林道も走っていますが、とくに荷物が暴れると言うこともなかったのでこれも良しでしょう。

 さて、荷物を持って旅に出ましょうか!


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