第7回 国道420号線

 梅雨の中休みか、晴れ間が出るととにかく暑い。こんな日は木陰が恋しくなる。
 バイクで走るのもイヤになるこの時期、どうしても出かけるのは、山。それも木の茂った深い山がいい。



 名古屋からほど近い景勝地・足助香嵐渓は紅葉がとみに有名だが、川遊びなどにも人気がある様だ。名古屋の中心地から一直線に猿投グリーンロードでたどり着けるので訪れやすく、手軽なスポットだ。
 この足助から、国道420号線が山を巡って続いている。

 この国道、入ってから出るまで、信号に出会うことがない。なにせ入り口からして信号のない斜め分岐なのだから・・・

 

 「香嵐渓」と言うぐらいで、ここはちょっとした渓谷だ。即ち川があるわけで。
 渓流釣りというまでもない小さな川なのだが、ここはマス釣りを売りとしている。もちろん養殖マスを造成した川に放流(というよりは、池にぶちまけるというのが近い)して観光釣りをさせるものだ。あまり釣りには興味がないが、一度会社の慰安会で利用したことがある。餌はイクラを使うのだが、もっといいものがあります。それは、「イカの薫製」です。これだと入れ食いになる上に、マスは飲み込めませんからそのまま数十匹釣れます・・・



 三河湖という人造湖がある。ダム湖なのだが、林道もいくつかあるのでかつてよく利用したものだ。三河高原では牧場などもあるが、放牧されている姿は見たことがないのでよくわからない。



 三河高原への分岐を過ぎると、道は狭くなり木の生い茂った森の中を走ることになる。
 気温はあきらかに下がり夏のツーリングには最適な環境だ。ただし、この道はダンプカーなどがかなり通るので、その点は注意が必要だ。



 地図に載らない林道が豊富なこの地域、ほとんど通り抜け可能なこともうれしい。
 これが一山越えると、そこは国有林となって通行禁止の林道ばかりになる。林業のための道が林道であって、そこを通していただいている、ということは忘れないようにしたい。



 なんと、こんな小さな川にも漁協が!
 しかも養殖漁業協同組合とある。養殖淡水魚に生きる地域でもある訳か。それは観光釣りだけではなく、加工品や素材として食卓にあがるものだ。私たちが普段スーパーマーケットの鮮魚コーナーなどで見かけるマスなどの養殖を行っているのか。



 途中から、「赤沢弁財天」という看板を多く見かける様になった。これは何なのか、興味をそそられる。

 

 そこでは水を販売していた・・・
 近くに摩耶名水というのもある(国道からは外れる)のだがそちらは無料。ちょっと飲んでみよう、と言う人はそちらがおすすめです。



 国道257号線に合流して、ここで国道420号線は終わり・・・のはずだった。地図上でもそうなっている。ここまでなら信号なしの国道で通るはずだった。
 ところが、ここから国道257号線との複合区間として、新城まで続いていたのだ・・・



 そうはいってもあくまで行政上の処理によるもので、ここが420号である必要はどこにもなく、単に標識が2段になっているだけのようなものだ。
 本来の道路は257号線合流地点まで、と考えて良いだろう。

 そして、この地にも信号は、ない・・・

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