第4回 国道258号線

 国道には幹線国道と一般国道がある。
 幹線国道は1桁〜2桁の国道番号が与えられ、多くの都市を結んでいる。そしてそれら幹線国道から枝分かれするように、いくつもの一般国道が延びている。

 国道258号線はそんな一般国道だが、交通量は多く、極めて幹線に近い重要な道路だ。

 先方の青い橋が国道258号線の桑名側の起点になる。ここから岐阜県大垣市までを結ぶ。

 右手に見えるのはかつて「しぐれ城」と呼ばれ、「しぐれ蛤」を販売していた店舗だったのだが、今ではラーメン屋に様変わりしている。
 桑名側起点は国道23号線にあり、そこから数百メートルで国道1号線をオーバーパスする。
 国道1号線が通る町。東海道の交通の要衝・七里の渡しの西側拠点である桑名の町は現代でも東西往来のの中心にある。
 関西と中京を結ぶ高速道路・東名阪の桑名東ICに接続している。

 関西からの車の多くがここで降りてこの国道258号線へ流れ込む。
 病院とは縁起でもない。

 ここは「大桑病院」。他にも大桑カメラ、大桑自動車などなど、「大桑」の文字が目に付く。
 「大桑」と書いて「だいそう」と読む。「大垣」と「桑名」の頭文字をとったものだ。この国道258号線は一般に「大桑国道」と呼ばれている。
 大垣では名神高速に接続する。
 今でこそ東名阪の環状線が出来て直結されたが、以前は三重・奈良方面から東名高速方面へ向かうもっとも効率的な国道だった。

 今でもこの2区間は1時間かからないので、実質的にかなり有効な道路だ。北陸方面への通行であれば迷わず大桑経由とするだろう。
 大垣は松尾芭蕉の旅の終焉地でもある。

 ちょうど「大垣祭」なるイベントが開かれていた。



 内陸部にありながら水の都とも言われる大垣、船下りによる交通も栄えていた・・・ようだ。
 「江戸」そして「京」の文字は往時を偲んでのもの。国道258号線の一方の起点・桑名が東海道ならば、大垣は中山道筋・・・

 そして国道21号線へ接続して258号線は終わる。

 関ヶ原へ向かう道を選べばそこが中山道・・・

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