第1回 国道164号線

 国道164号線、それは三重県で一番短い国道。全国では2番目らしい(最短は失念した)



 四日市市の中心部から、四日市港までわずかkmを結ぶだけのものだ。なぜこんな短い国道が存在するのか?
 四日市といえば光化学スモッグなど小学生でも知っている公害で有名なほどで、中部の重工業の中心地でもある。ところが、この国道174号線沿いは、そうした工業過密地帯とは違っている。

 こうなっては走ってみるしかない!



 起点は四日市の中心部、である。
 国道1号線、365号線、477号線などが集まる西新地交差点からスタートする。
 中部地区は、大型パチンコ店が軒を並べる・・・というより林立するといった方がイメージに合うかも知れない。写真の中にパチンコ屋があります。どれでしょう(笑)まあ、ここは小さい方です。大きいところはサウナやコンビニ併設など、総合娯楽施設として発展しています。古くからパチンコといえば名古屋、と言ったぐらいですから・・・



 スタートから脱線してしまった。中心街なだけに、道路には「柳通り」という名前が付いていた。しばらくは町中の風景であるが、国道1号線より海側はそれほど繁華街もなく徐々に寂しくなってくる。

 

 三重県の大動脈・国道23号線通称名四国道を横切る。さすがに通行量がすさまじい。町中というのに速度も大幅超過で、トラックを中心にあらゆる車両が競争のように走っている道だ。
 国道23号線を越えるといきなり港町に変わるのが四日市。



 JRの引き込み線があらわれ、このルートで初めての工場群が姿を見せた。日曜日の昼下がりとあっては通る車もほとんどなく、無機質な工場が静かにたたずんでいる。
 公害の町、と言われて久しい四日市。しかし、それもここ10年ほどはかなり浄化されてきている。今日の空は曇り空だが、晴れた日にはちゃんと澄んだ青空が見られるし、工場群の真ん中でなければ夜には星も見える。空気の臭いもほとんどなく、「汚い、臭い」という公害のイメージはあまりない。



 四日市港・港湾合同庁舎の前で国道164号線は突然終わりになる。
 四日市港は国際港である。旅客扱いはなく(遊覧船はあるのだが)完全に工業のための港である。

 

 主な取り扱いは油脂、自動車などで、コスモ石油の基地、そしてHONDAの工場をかかえるこの地域の重要な玄関口なのだ。
 そこが、この国道164号線を「国道」たらしめているところなのだろう。



 税関が国道終点にあった。国際港・・・なんですね。

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