File11 CAT Eyeをつける

 今日はどれぐらい距離を走っただろう?
 ガソリン入れてからどれぐらい走っただろう?
 ここからあと何km?・・・

 距離を知る必要は結構あるものです。もちろんCCRなどの競技にも必要ですね。近頃のバイクにはたいていトリップメーターが付いていますが、小排気量車や特殊な車両(たとえばレーサーベースの車両とか)には付いていないことも多い。
 そんな車両にもトリップメーターが欲しい。そんなときに簡単に入手できて取り付けも簡単な自転車用デジタルメーターが便利です。

 自転車用デジタルメーターにはいろいろな種類がありますが、最も入手しやすいのがディスカウントショップなどの自転車コーナーなどでも取り扱っている「CAT Eye」の製品で、多く使われています。値段的にも1800円ぐらいから多種そろっています。
 それでは、そのCAT Eyeを取り付けてみましょう。今回使用したのは「MT−200」というモデルです。

 この手のデジタルメーターは、非接触式と呼ばれ、回転する磁石をリードスイッチで拾ってON/OFF信号に変え、その回数とサイクル(一定時間内のON/OFF回数)を計算して速度や距離に変換するものです。
 通常自転車に使われるものですから、10inch程度から28inch程度までの車輪には適応できます。今回は、12inchホイールを採用したストリートマジックに取り付けてみました。

 CAT Eyeに付属してくる磁石は、スポークに取り付ける様に作られています。通常のオフロード車なら簡単に取り付く・・・実際にはスポークが太すぎて若干の工夫は必要・・・のですが、キャストホイールを採用しているストリートマジックはそういうわけにはいけません。
 こういった場合、よくディスクブレーキのプレート穴などが使われたりする様ですが、これもいまひとつうまくいきません。また一般的には前輪に取り付けることが多い(オフロード車の後輪はホイールスピンするものという前提で)のですが、倒立サスの車両には取り付けにくいのも事実

 そこで、後輪に取り付けることとし、磁石はホイールに両面テープで貼り付けることにしました。
 両面テープでの貼り付けに不安を感じる向きもるでしょうが、4輪車のアルミホイールなどではバランスウエイトを両面テープで貼り付けていますから、問題はありません。内壁に貼り付ければ遠心力で押しつけられるわけで、はがれる力がかからないものです。

 つぎにリードスイッチの取り付けです。これはブラケットを作ってリヤブレーキのワイヤーホルダーのネジを利用して取り付けました。

 磁石とリードスイッチのクリアランスは3mm以内とされています。この方式では剛性が高いので、かなり近づけることが可能です。ほとんど紙一枚程度まで接近させて取り付けました。このほうがミスカウントが少なく、正確な距離が測定できます。

 メーター本体の取り付けは、付属のクランプを使うことができます。
 自転車もバイクも基本的にはハンドルの直径が22mmなので、取り付けに困ることはありません。

 問題となるのは配線の長さです。
 自転車では磁石をホイールの外周付近に取り付けてリードスイッチをなるべく高い位置に取り付ける様に考えられているようで、メーターからリードスイッチまでの配線は1m程度しか有りません。ストリートマジックなら、前輪に取り付ければそのままでも足りるでしょうが、後輪に取り付けた今回のような場合や通常のオフロードバイクでは延長しなくてはいけません。

 配線を延長する場合は、オリジナルの線(0.5mm2平行線)をなるべく短くして、シールド線で延長したほうがよいでしょう。自転車と違ってノイズを発生しやすいエンジンを抱えるバイクの場合は、比較的ノイズに強いシールド線が推奨できます。
 今回使用したのは、会社に捨ててあった工業用センサーのリード線を使用しました。細くて屈曲にも強く、耐ノイズ性も優れているようです。


 さて、これで取り付けは完了です。
 距離を正確に合わせるためには車輪の外周長さを入力する必要があります。120/90−12というサイズのストリートマジックの場合、約520mmになります。実際測定してみても520mm程度になったので、そのように入力しました。
 ところが、走ってみると若干距離が合いません。参考にした距離は、4輪車、DR250Rの2車で測定した距離で、さらにストリートマジックの標準スピードメーターとも違います。そこで少ずつ補正した結果、550mmにしたら距離が合うようになりました。
 どこかあこの誤差が出たのかわからないのですが、その後の使用に距離ずれは発生しません。CCRで使用してみましたが、かなり正確な距離を示していました。

 費用も手間もあまり大きくないCAT Eye、手軽なマルチメーターとしてお勧めの品です。


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